留学生は卒業したら帰国しかないのか?就職未決定時の現実的な選択肢(企業・留学生向け)
本記事は、株式会社アクシスソリューション(採用支援コンサル)の立場から、卒業後の進路が未確定な外国人留学生について「取り得る選択肢」と「失敗しやすいポイント」を整理したものです。
卒業=即帰国ではない。ただし「留学のまま継続」は難しい
卒業後に日本での活動を継続する方法は複数あります。一方で、卒業後も「留学」の在留資格のまま滞在を続けることは原則として想定されません。
重要なのは、在留期限が切れる前に「帰国」または「在留資格の変更(適切な資格への移行)」を決め、手続きを進めることです。
卒業後に取り得る代表的な選択肢(6パターン)
1)就職先が未定だが、就活を続けたい
- 就職活動の継続を目的とした「特定活動」への切り替えを検討します。
- 学校の推薦状や、就活実績(応募・面接・説明会参加など)の提示が必要になることが一般的です。
2)内定はあるが、入社日まで期間が空く
- 内定者向けの「特定活動」を検討します。
- 卒業から入社までの“空白期間”の扱いを、企業・本人・学校(窓口)で早めに整理することが重要です。
3)就職先が決まった(専門性のある業務)
- 仕事内容に応じて就労系の在留資格へ変更します(例:技術・人文知識・国際業務 等)。
- 「職種名」よりも「実際の業務内容」と「学歴・専攻との関連性」がポイントになります。
4)特定技能での就職を目指す
- 業種・要件に合致する場合、特定技能への移行を検討します。
- 卒業シーズンは申請・手続きが集中しやすいため、準備の前倒しが重要です。
5)進学する
- 次の学校の在籍を前提に「留学」継続の手続きを検討します。
- 入学時期や在籍要件によって準備内容が変わります。
6)起業・起業準備をしたい
- 起業関連の制度・枠組みが存在しますが、対象条件や審査があります。
- 初期段階から要件確認が必要です。
企業側・留学生側で起きやすい「詰みパターン」
よくある誤解
- 「卒業したら帰国しかない」
→ 実際は複数の選択肢があり得ます(ただし期限管理が必須)。 - 「とりあえず働き始めてから考えればいい」
→ 在留資格と業務内容が合わない場合、後から不許可・就労不可などのリスクが高まります。
現場で起きる典型的な事故
- 在留期限が近いのに、就活継続の手続きが間に合わない
- 仕事内容が就労資格に適合せず、変更申請が進まない
- 企業側の採用判断が遅く、内定時期がずれ込む
企業向け:採用前に最低限チェックすべき3点
- 卒業予定日/在留期限(タイムリミット)
- 担当業務の実態(専門性・業務範囲)
- 採用スケジュール(内定→入社までの空白の有無)
この3点が整理できると、採用判断が早くなり、手続きの手戻りが減ります。
留学生向け:今日から着手すべきチェックリスト
- 学校の留学生窓口に相談し、卒業後の選択肢と必要資料の流れを確認する
- 就活実績を整理する(応募履歴、面接案内、説明会参加等)
- 希望職種を3つ程度に絞る(「何でも可」は決まりにくい)
- 履歴書・職務要約・自己PRを、応募職種に合わせて作り直す
- 在留期限から逆算し、2週間単位で行動計画を作る
まとめ
卒業後に進路が未決定でも、選択肢はあります。ただし、成功するかどうかは「期限管理」と「仕事内容の適合(専門性)」でほぼ決まります。
企業・留学生ともに、早い段階で状況を整理し、採用・就職の意思決定を前倒しすることが最も重要です。


