外国人社員の社会保険・医療保険(加入手続きと保険料の基本)

外国人を採用したあと、意外とつまずきやすいのが「保険」です。
入管や在留カードの情報は揃っているのに、入社後の 社会保険(健康保険・厚生年金) や 医療保険(国保など) の流れが曖昧なまま進むと、あとで本人も会社も困ります。
こんなことで悩んでいませんか
- 外国人社員は、社会保険に必ず入れる必要がありますか
- パート・アルバイトでも加入になりますか
- 保険料はどれくらいで、誰が負担しますか
- 会社の手続きはいつまでに何を出せばいいですか
- 社会保険に入れない場合、本人はどの保険に入りますか
ポイントは「どの制度に入るか」を先に決めること
日本の医療保険は大きく分けると次のイメージです。
- 会社で働く人:社会保険(健康保険+厚生年金)
- 社会保険に入らない人:国民健康保険(国保)+国民年金
外国人か日本人かでルールが変わるというより、働き方・会社の適用状況で決まります。
社会保険の加入対象になりやすいケース(パート含む)
正社員はもちろんですが、短時間労働者(パート等)でも、一定の条件を満たすと社会保険の加入対象になります。代表的な整理として、週20時間以上・月額8.8万円以上・2か月超の見込み・学生ではない、などの要件が示されています。 (厚生労働省)
また、適用拡大の流れ(企業規模要件の見直し等)もあるため、「去年は対象外だった」が起こり得ます。 (厚生労働省)
会社側の手続き(ここが一番大事)
社会保険に加入させる場合、会社側が提出すべき届出があります。
- 事業所が加入すべき要件を満たす場合、事業主が「新規適用届」を提出する(未加入のまま放置しない) (年金機構)
- 新たに従業員を採用したときは、「被保険者資格取得届」を雇用日から5日以内に提出する運用が示されています (年金機構)
- 扶養家族がいる場合は「被扶養者(異動)届」もセットで進めます (年金機構)
実務的には、入社時点で次を揃えるとスムーズです。
- 在留カードの記載内容(氏名・生年月日・在留資格・在留期限)
- マイナンバー(取得状況)
- 扶養の有無(同居・別居、家族の状況)
保険料の考え方(外国人でも同じ)
よく聞かれるのが「保険料は誰が負担?」です。
基本は 労使折半(会社と本人で半分ずつ) が前提として示されています。 (厚生労働省)
金額はざっくり言うと、標準報酬月額(給与の区分)×保険料率で決まり、健康保険料率は都道府県ごとに毎年見直しがあります(協会けんぽの場合)。 (協会けんぽ)
社会保険に入らない場合:国保(国民健康保険)の加入へ
もし社会保険の対象にならない(または加入できない)場合、本人は市区町村で国保加入の手続きを進めます。
一般に、在留期間が3か月を超える外国籍の方は国保加入が必要と案内されており、手続きは転入日や退職日の翌日などから14日以内、遅れても保険料は遡って発生する点が注意です。 (目黒区公式ホームページ)
(国保の外国人適用について、厚労省通知でも取り扱いが示されています。) (厚生労働省)
外部参照リンクまとめ
(厚労省)社会保険の加入条件(短時間労働者の要件)
(厚労省)年金・社会保険の加入対象の拡大
(日本年金機構)新規適用の手続き(事業所の加入)
(日本年金機構)適用事業所と被保険者(資格取得届など)
(協会けんぽ)令和7年度 保険料額表(都道府県別)

