DOLAB×JICA「DJアプリ」正式運用開始――ベトナム人材の日本就労を“仲介なし・透明”へ
開所式の概要
2025年7月30日、ハノイの国際会議センターで、ベトナム内務省の海外労働管理局(DOLAB)と国際協力機構(JICA)が、海外就労に関する公式求人へ透明かつ利便性高くアクセスできる「DOLAB-JICA 求人検索プラットフォーム(通称:DJアプリ)」の開所式を行いました。
式典には、ベトナム側の関係局の代表や、日本大使館・厚生労働省・JICAの担当者、ILO・IOM・VAMASなどの国際機関、地方当局や送出企業、報道機関まで幅広い関係者が参加し、約200名が立ち会う形で正式運用のスタートが宣言されています。
プラットフォームの特徴
DJアプリは、ベトナム人求職者がモバイルアプリとウェブサイトを通じて、業種や勤務地、基本給といった条件で求人を検索し、仲介業者を介さずに求人を掲載する企業へ直接アプローチできることを大きな特徴としています。
単なる検索ツールにとどまらず、渡日前の準備や就労中の手続、帰国後のフォローまで、就労ライフサイクル全体で必要となる情報を継続的に提供することが想定されています。
透明性と労働者保護の強化
この取り組みは、非公式ブローカーの排除や手数料・条件の見える化を通じてトラブルを抑制し、労働者保護の強化を図る国家主導の施策として位置づけられます。
DOLABは、海外派遣に関わる法令の実装を前進させる具体策として本プラットフォームを捉え、透明性・効率性・人道性の観点から国家管理の要を担うことを強調しています。
日本企業にとっての意義
日本企業にとっては、公的プラットフォームという信頼性の高い入口から、ベトナム全国の求職者へ求人情報を届けられる点が大きな利点です。
多重仲介による情報の分断や不透明さを抑制しながら、募集から面談までの導線をシンプルにでき、選考プロセスのスピードと整合性の両立が見込まれます。
特定技能や技術・人文知識・国際業務(いわゆる「技人国」)など、日本側の在留資格に関する基礎情報にもアクセスしやすく、制度に沿った採用運用の一助となることが期待されます。
ベトナム人材にとっての意義
ベトナム人材にとっては、正規求人への直接アクセスが可能になることで、費用や条件、手続に関する透明性が高まります。
公的情報に基づくガイダンスに触れやすくなることで、渡日前後の不安が減り、結果として就労定着の向上にもつながる見込みです。
当社からのお知らせ
株式会社アクシスソリューションとしては、今回の発表を海外人材市場の重要な制度トピックとして情報共有いたします。